いつかこの世界のどこかで医学物理学研究を.....

医学物理学(生物物理学含む)に憧れて早20年超。何故か勉強が進まず苦悶する日々。いつか医学物理士の資格を取得して医学物理学研究に参加するという夢に辿り着くまでの日々を綴る。

農業と国家の繁栄

 生物学部を卒業する為に、環境科学の要件を満たさなければならず、1科目だがバイオテクノロジーと農業と社会の関係を考えさせるような科目を履修した経験がある。結果から言うと、この科目は自分の中に眠っていた農業科学に対する興味を強く刺激した。国家が、日本がこれから国際社会で存在感を持って生き残り続けるためには、どの産業分野を重点的に補強しなければならないのであろう?

 自分は三分野あると思う。農業、医学、そして教育である。直感的に選択してしまったが、これら三分野を蔑ろにして、国の繁栄どころか未来はないと思っている。農業は社会の土台である。不測の事態が起きた時に、物理的な意味だが、必要なのが医学であり、優秀な人材を輩出する教育システムがなく、リーダー不在の社会は進路や方向を見誤ったり見失う。戦前戦後、日本からは優秀なエンジニアが多数輩出されてきた伝統、歴史がある。何が言いたいのかといえば、医学者だって、基礎科学の研究だって、伝統的にどうであれ、本気になれば優秀な人材を輩出する方法は見つかるはずである。この国の大人たちが本気になれば、やってできない事はない、と言いたい。

 まずは上記の三分野をしっかりと科学的・合理的な学識に基づいて立て直すべく戦略を立案し、海外の成功したシステムはどうなっているかを研究し尽くすべきである。

医学部医学科の入学定員を増やすこともありだと思う。簡単に海外からの安価な農産物に消費者を向かわせない仕組づくりも重要かもしれない。教育に関しては、大学・大学院教育が、つまり大学の学部高学年から大学院への進学時の進路決定にメスを入れる必要性がありそうだ。残念ながら海外の大学院教育に大きく水をあけられてしまっている現状を立て直すのは容易ではなく、今後数十年に渡って、学力と語学力と経済力のある日本人学生の海外留学は止まらないだろう。海外の大学院の卒業生達が重要な情報を身に着けた後、日本に帰国することを望む。農(食)・医・教育の安全保障の上に工学や人文科学が成り立つのである。